90才の望遠鏡
この望遠鏡で天体観測する為に、姫路経由で三宮より先に行って来たよ。 現在の大型天体望遠鏡は、100%反射望遠鏡といって、凹面鏡を組み合わせてできているんだ。 でもこれはレンズを組み合わせただけの屈折望遠鏡。
90年前にイギリスで作られたものだ。 ザックリ言うと、おもちゃの望遠鏡のデカイヤツ(円筒4.5メートル)それでも、 集光力が肉眼の1300倍もある。
今回もはりま天文台の弟子養成コースの一貫なんだ。 歴史的に意義のある望遠鏡を学ぶってヤツらしい。
ここは神戸市青年科学館だ。
90才というけど、いい仕事するよー。 この女性の学芸員さんが、ウルトラセブンの頭のような、望遠ドームを開いて、夏の大三角のひとつ 「こと座の ベガ」に照準を合わせてくれた。
ドームが回転して、ウイーーン・カタカタってぎこちないギア音を立てるのが、もう、なんとも・・。 またこの女性学芸員が、嬉しそうに、とても誇らしげに、この望遠鏡大好きって感じで、語るモンだからノゾク前からもう、序曲だけで、抑えられないワクワク感だったよ。
オイラの中に飛び込んできたベガは、生まれたてのドイツ人の赤ちゃんみたいに青い瞳を濡らしていた。 一緒に居た受講生も、「こんなに 青いのか!!」と思わず、声に出していたよ。
地球の自転・公転の関係でベガに照準を定めても、時間とともに位置がずれる。 それでもこのみどりの90才は凄いんだよ。 ちゃんと自動で追っかけてくれるんだ。
なんかね、この望遠鏡を作ったイギリスの職人の魂に触れる思いだったよ。関西の大地震のときも奇跡的に無傷だったっていうんだもの。
この弟子養成講座は、「人に教えることができる天文大使」の養成なので、望遠鏡の組み立てまでしたんだよ。 といってもこの3000円のヤツなんだけれどね。 各人、1個作ってそれで望遠鏡の仕組みを理解し、ガリレオの気持ちになってもらう・・・ということらしい。
これに関しては、オイラ全く興味なかったんだけれど、やってみたら面白かった。 焦点距離の構造がよくわかったよ。
この他、赤道儀式架台の望遠鏡のコントロール法など、オールマイティに知っていなければ、憧れのはりま天文台の望遠鏡に行き着けないということらしいんだ。
オイラの手作り望遠鏡でも土星の輪っかくらいは見える。35倍だけれど、なかなかのモノだよ。(^^)/ 普段、NASAが出している,ハッブル宇宙望遠鏡の映像写真を見慣れているオイラのは、あまりのアナログで、かえって新鮮味があったりもしたよ。
なんたって、さっき自分で木工用ボンドで作った望遠鏡で即観測するっていうのは、なかなか味わえない小気味よさがあるんだよね。
こちらが オイラ達の、リーダーではりま天文台の主任学芸員さん、あまりにも分かりやすい説明に、すっかりオイラも信頼を置いているんだ。 惑星はグイグイ動くから掴まえるのは大変なんだけど、説明を聞くと、なるほどーって感じで、手で掴めるような空気がとりまくもの。
それにしても 90才のイギリス製の緑の望遠鏡と
生まれたてのオイラ製の白い望遠鏡、
なにもかも、全く違うけれど、同じところも ひとつぐらいはありそうだ
「90才の望遠鏡」へのコメント
コメントを残す
カテゴリー:院長ブログ 投稿日:2013年9月24日
同じ兵庫県の中 宇宙少年は 基礎勉強の為 前回は 余部の『プラネタリウム・姫路科学館』 そして今回は都会の神戸にある『神戸市青年科学館』で90年前の歴史的意義深いイギリス職人の作品の屈折望遠鏡をみたり 自作の望遠鏡を作ったり 基本から 学芸員の指導を受け デジタル時代に生きる今 忘れかけた アナログの新鮮さを味わって 中々いいもんだと。
師匠もそうなんだけれど 本当に解っている人の話は 聞くほうもよく理解できるんだよね。
古い話だけれど 相対性理論は アインシュタインが学会に発表したとき
世界で理解できた専門家は 数人しかいなかった。
それが 最近では 理解者は増え 小学生にまで解説できる本が出来ている。
最終の天文台には 何時到着かな? 懐中電灯には 赤いセロハンで光をさえぎるくらいの 愛好者への配慮はよろしく。
今まで、師匠の前に 行く道をふさいでいた 難問の山は 踏破したようですね。