90才の望遠鏡

90才の望遠鏡

P1110265.jpgこの望遠鏡で天体観測する為に、姫路経由で三宮より先に行って来たよ。 現在の大型天体望遠鏡は、100%反射望遠鏡といって、凹面鏡を組み合わせてできているんだ。 でもこれはレンズを組み合わせただけの屈折望遠鏡。
90年前にイギリスで作られたものだ。  ザックリ言うと、おもちゃの望遠鏡のデカイヤツ(円筒4.5メートル)それでも、 集光力が肉眼の1300倍もある。
 
 今回もはりま天文台の弟子養成コースの一貫なんだ。  歴史的に意義のある望遠鏡を学ぶってヤツらしい。 
P1110212.JPGここは神戸市青年科学館だ。
90才というけど、いい仕事するよー。 この女性の学芸員さんが、ウルトラセブンの頭のような、望遠ドームを開いて、夏の大三角のひとつ 「こと座の ベガ」に照準を合わせてくれた。  
 ドームが回転して、ウイーーン・カタカタってぎこちないギア音を立てるのが、もう、なんとも・・。   またこの女性学芸員P1110213.JPGP1110275.jpgが、嬉しそうに、とても誇らしげに、この望遠鏡大好きって感じで、語るモンだからノゾク前からもう、序曲だけで、抑えられないワクワク感だったよ。
オイラの中に飛び込んできたベガは、生まれたてのドイツ人の赤ちゃんみたいに青い瞳を濡らしていた。 一緒に居た受講生も、「こんなに 青いのP1110269.jpgか!!」と思わず、声に出していたよ。
 地球の自転・公転の関係でベガに照準を定めても、時間とともに位置がずれる。 それでもこのみどりの90才は凄いんだよ。 ちゃんと自動で追っかけてくれるんだ。

なんかね、この望遠鏡を作ったイギリスの職人の魂に触れる思いだったよ。関西の大地震のときも奇跡的に無傷だったっていうんだもの。
 
この弟子養成講座は、「人に教えることができる天文大使」の養成なので、望遠鏡の組み立てまでしたんだよ。 といってもこの3000円のP1110225.JPGヤツなんだけれどね。 各人、1個作ってそれで望遠鏡の仕組みを理解し、ガリレオの気持ちになってもらう・・・ということらしい。  
これに関しては、オイラ全く興味なかったんだけれど、やってみたら面白かった。 焦点距離の構造がよくわかったよ。
 この他、赤道儀式架台の望遠鏡のコントロール法など、オールマイティに知っていなければ、憧れのはりま天文台の望遠鏡に行き着けないとP1110261.JPGいうことらしいんだ。 
 オイラの手作り望遠鏡でも土星の輪っかくらいは見える。35倍だけれど、なかなかのモノだよ。(^^)/    普段、NASAが出している,ハッブル宇宙望遠鏡の映像写真を見慣れているオイラのは、あまりのアナログで、かえって新鮮味があったりもしたよ。 

なんたって、さっき自分で木工用ボンドで作った望遠鏡で即観測P1110243.JPGするっていうのは、なかなか味わえない小気味よさがあるんだよね。
 P1110219.JPG
こちらが オイラ達の、リーダーではりま天文台の主任学芸員さん、あまりにも分かりやすい説明に、すっかりオイラも信頼を置いているんだ。  惑星はグイグイ動くから掴まえるのは大変なんだけど、説明を聞くと、なるほどーって感じで、手で掴めるような空気がとりまくもの。  
  
それにしても 90才のイギリス製の緑の望遠鏡と 
生まれたてのオイラ製の白い望遠鏡、
なにもかも、全く違うけれど、同じところも ひとつぐらいはありそうだ
P1110278.JPG

「90才の望遠鏡」へのコメント

同じ兵庫県の中 宇宙少年は 基礎勉強の為 前回は 余部の『プラネタリウム・姫路科学館』 そして今回は都会の神戸にある『神戸市青年科学館』で90年前の歴史的意義深いイギリス職人の作品の屈折望遠鏡をみたり 自作の望遠鏡を作ったり 基本から 学芸員の指導を受け デジタル時代に生きる今 忘れかけた アナログの新鮮さを味わって 中々いいもんだと。
 師匠もそうなんだけれど 本当に解っている人の話は 聞くほうもよく理解できるんだよね。 
古い話だけれど 相対性理論は アインシュタインが学会に発表したとき
世界で理解できた専門家は 数人しかいなかった。 
それが 最近では 理解者は増え 小学生にまで解説できる本が出来ている。
最終の天文台には 何時到着かな? 懐中電灯には 赤いセロハンで光をさえぎるくらいの 愛好者への配慮はよろしく。
今まで、師匠の前に 行く道をふさいでいた 難問の山は 踏破したようですね。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2013年9月24日

         

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