途絶えた消息

途絶えた消息

ny70704 005.jpg前号で報告したアラスカハイウエイの
「しゆぱつ」メール以後、完全に,J君の消息は途絶えた。

J’PAPAは、「まあ、グリズリーに喰われたね、あんな細い人間喰ってもうまくないのにナー、その点、俺はうまいゼー」などと、(実はJ’PAPAは小太り) ほざいている。
しかし母親の心中は穏やかでないらしく、夜中の2時に、「24時間以上、J君から連絡がない・・。」とJ’PAPAを起こしに来たそうだ。  
ちょっと考えれば、ロッキー山脈の中を突っ切るワケだかP1100548.jpgら、メールなんて接続できるはずもない。 それでも母親は必死に、J君に電話したり、メールくれと、と打ったり・・・・ もちろん接続不可。
 どうやら、到着後2連続で連絡が来たので、すっかり 毎日連絡を待って仕舞う脳内構造になってしまったらしい! 
 今は、毎日ネットとニラメッコで、ロッキー山脈近辺の情報仕入れているんだってさ。 (クマ遭遇率90%以上らしい)
 J’PAPAも言っていたけど、男と女は、生まれつきモノの考え方も、子に対する思いも違うモノだ。 GPSは付いているものの、国外では、その道筋を一般人が追えるわけもなimage.jpegい。 
「まあ、なんとかやってるだろう」とドライに割り切って、相変わらず自分のことに忙しくするJ’PAPAとは違って、母親の心配はたいへんなものだ。 
行く前は母親だって「何が起こっても自己責任」と周囲に、話していたんだけど、”気持ち”は、同じスピードではないんだね。
今も、「何が起こっても自己責任」という、毅然とした態度は変わらずなんだけれど、母親というものは、父親とはそもそも違うんだね。
 芥川龍之介の小説で、《無言を貫いていた杜子春が、苦しみながらも杜子春を思う母親の心を知り、耐え切れず「お母さん!」と一声、叫んでしまった。》という一節が蘇るよ。
 「あーやっぱり、食べられちゃったかなー」っとガクッと首を落として、つぶやいたりしている光景が当たり前になってきたと、
 そうJ’PAPAがオイラに、耳打ちしてくれた次第さ。P1100593.JPG食べたと言えば、この間のね、Rちゃんのメロンね、食べたよ・・。いやーもうサイコー! これがオイラの取り分ね、あとはピラニア・キャスト達が、電光石火で喰した。 まったくアマゾン川だね、ここは・・!  やっぱり 心のこもったものは 、どうヒックリカエッタって、うまいってね! 直接味にでるもんだ(^_^;)

P1100554.jpg週末は「口腔がん」のセミナーに行ってたよ。 みなとみらいで、で半日過ごしたさ。P1100539.JPG 理事になった4月からは、「口腔がん早期発見の旗振り役」がオイラの公的な仕事のひとつなので、「最近がん研究にいそがしいっす」
大学病院の病棟を廻っていた時のことを思い出すよ。 あの時から比べると、医療機器も、撲滅法も随分かわったよ。 
ただ、がん細胞を殺すと同時に、まわりの正常細胞も多量に殺してしまうという、ジレンマからはまだ抜けきっていない。 細胞は3ヶ月もすれば全て入れ替わる。 3ヶ月前と同じ細胞はどこにもない。 
DNAが情報となって 同じような細胞にコピーするから同じ個人になるわけ。 だから 腫瘍も、がんも、いわばコピーミス。 うまくコピーできずちょっとした印字ミスが、良性腫瘍で、紙P1100577.JPG詰まりだと悪性腫瘍ってことなんだ。
 良性腫瘍は太い大根だから、そのまま引っこ抜いて良し! 悪性腫瘍は、もうボロボロだから、引っこ抜いたらたちまち転移する。 回りの土ごと、大きな範囲で切除しなくてはならない。 
 ちなみに 「摘出する」といわれたら良性腫瘍。 「切除する」と言われたら悪性腫瘍だ。摘出は引っこ抜くだけだからね!
 P1100541.JPG  
帰りに「立ち食いそば屋」に寄ってかえったよ。
 オイラもこのバイト時給500円でやってたなー。二年くらいやってた。
「テンソ、いっちょう!」ってね。  いろんな人生あるさ。
 明晰判明,
世間慣れを嫌い
好きに賭けたんだから、時には、消息も途絶えるわな・・。

「途絶えた消息」へのコメント

今回のブログ 複雑な心境で 筆が進まない。
J’PAPAは、当時同じような経験の時『心細さとは正反対のワクワク感で 自転車と共に旅を楽しんで 心配している両親のことなんかスッカリ忘れていたのでは。』グリズリーはいなかったにしてもサソリは居たはず。でも、いくら心配してもどうにもならない事
とは言えーーー。心配!!!
心配と言えば 食べごろになった Rちゃんのメロン ピラニアのすむアマゾン川原で 心優しいキャストが 一番美味しいところを師匠のためにーーー。 一人で全て食べようなんて 考えるような師匠ではないと信じてます。 さぞ美味しかったでしょうね。
藤沢歯科医師会の「口腔がん」担当理事さん 口腔外科とタイアップして最善の医療の提供を御願いします。
父親は 忙しさにかまけて 最大の心配事から逃れ 母親からの情報に 耳を傾けているのでは? いまに 彼はグリズリーを肩に担いでお土産 とか何とか行って あらわれるのではない? 甘い期待は禁物。便りの無いのは 元気な証拠。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2013年7月9日

         

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