J君の物語 3

J君の物語 3

image-10.jpeg「J君、突破、合格」と、J’PAPA から、短い連絡が入ったよ! 良かった!  そもそも、J君より、J’PAPA の方が、この1週間落ち着きがなかった事を、オイラはよーく知っているんだ。
J’PAPA  によると、二世帯で同居している、J君の祖父、祖母の心配 の仕方は常軌を逸していた。 年取ると心配性になるんだよね。
特に、おじいちゃんの方は、「なぜ、一校だけなんだ。 なぜ文系なのに理系科目を選択するんだ・・無謀にも程がある・・・」って言いながら、2浪はする予感だのなんなの・・ひとりで落ち込んじゃってたらしいimage-15.jpegよ。 (^_^;)     
 J’PAPA の話も笑っちゃったよ。 
15日にネット上で発表だったんだけど、自営業のJ’PAPAが、発表時間きっかりにJ君の部屋に、ワナワナと行ったら、J君は、スヤスヤ寝ていたんだって。 「ちょっと、起きろよ・・発表だろー!」『うーーん、今日中には見ておく』   PCの前で、震えているJ君を想像していたJ’PAPA は完璧に拍子抜け・・。
すぐにPCを開かさせるも、J君のPCは旧式で、なかなか立ち上がらない。 J’PAPA は背後で、ガクガク、オシッコちびりそうになっている。image-7.jpeg「落ちても、それはそれだ、仕方ないんだ、人生はこんな事では決まらない」などと咆えまくる。 
 J君に「わかったら 報告するから 行っていてよ。。」と追い出されちゃう始末。   J君は試験後、段ボールに受験参考書を、詰め込み、「もういらない・・捨てといてくれ」と母親に、託したという。 余程自信があるのか、落ちたらもう、受験は放棄するかのどちらかなのだ。 
 この時点では、状況的に見て、落ちるだろう・・という予想が大半だったので、J’PAPAも、落ちたらどんな言葉を選んで、伝えるか・・そんなことに、脳髄image-4.jpeg訓練の時間を費やしたんだそうだ。  
 合格判明後、J’PAPA が、根堀り葉堀りJ君に聞いたところによると、受験科目は、一般教養(数学、社会、理科)、国語系論文、英語。生物、化学とのこと。
J君の得意な、世界史・世界地理の代わりに、あえて高校で履修していない生物・化学を選択している。
多国語が好きなが人が、世界史・世界地理に精通するのは、わかりやすい方程式だ。実際、この点は、J君も公式通りらしいんだけど、あえて、ここをimage-16.jpeg外して、生物?化学?    
J君は、『国語系論文がかなりハードな現代文理解と論述が予想されたため、脳のバランス的に理科系のほうがイイと思った。』と言ってたそうだ。 J’PAPA は、これは、大好きだったハコフグへの、敬意なのでは、ないのか・・ハコフグ飼育しているときには、生物の本ばかり読んでいたものな・・・・!   と思ったらしいよ。 でもさー「そんな場合かよ」・・・だって。
試験後「化学がダメだった」としか言わなかった、J君。 
合格判明語は、「化学以外は、全部出来た」という。 「もーなんで 早くその情報をくれないんだimage-14.jpegよ」、と1週間、しどろもどろに過ごしたJ’PAPAが、憤慨(^_-)していたよ。 
2時間の英語のテストの内半分はリスニングの、この大学の魔の手も、語学好きなJ君には、ありがたい試験らしい。 コミュニケーション能力に著しく劣ると思われるJ君が、語学が好きなのは、奇異に感じるけど、そういうこともあるんだね。  国語系論文では、哲学の文章が出たらしい。これはJ君の十八番・・・スイスイとまさに水を得た魚だったとか。
その日、ピザを宅配して、ささやかなパーティをしたんだって。
 じいちゃん、ばあちゃんも呼んでね! 呼ばなくても来ちゃうだろうし・・
あれだけ、言いまくっていたじいちゃんなんか、嬉しくて踊り狂ってたらしいよ。へーんなの。その時、J’PAPA が 「じゃあ、J君ひとこと!」ってふったんだって。 image-12.jpegすると超無口なJ君が、厳かに
『いろいろありましたが、合格できました。ありがとうございました』と言って、恥ずかしそうにピザを即刻、放り込んだんだって。 
  一同唖然。  J’PAPA をはじめ、みんな
 「J君がいろいろあった」とは感じてなかったんだ。昼夜逆転した、ひきこもり少年が塾も学校も行かず、受験とはいっさい関係ない本を読みあさり、夜中に自分で料理をして生きてきた・・っていうようなイメージだったから。 髪の毛も高校に入ってからは自分で切っている。 カバンもダウンジャケットもJ’PAPA のお03.jpg下がりをずっと使っている。そんな、イメージがみんなにすり込まれていたから・・・。 

この時、J’PAPAは自分を恥じたという。
 「J君は自分の中で闘ってたんだと・・!」

 そう、いろいろあったんだ。  
J君も高3だ、自分が世間的には、アウトローであることも感じていたんだ、きっと、これで落ちれば、
それみたことか・・となる。 
J君は結果を出すしかなかったんだ。 
image-3.jpegそれが「いろいろありましたが・・」との言葉になったんだと思う。 
 J君が今春から門を叩くICU大は、英語のメッカだ。この先、語学力を生かして、国連機関にいくのも、いいし大学に残って言語学を極めていくのもイイし、いずれにしろ、本人がガンコにその道を決めるであろう。  
彼は一貫している。 こう言うタイプは、シブトイからなー。。
P1090125.JPGどんな道を行くにしても、飢え死にすることはないさ。 

J君の祖母が、うれしさのあまり
「大学入ったら、すぐガールフレンドなんかできたりしちゃって・・」とおちょくると、 真剣に「おれになんか、興味ある女の子なんかいないんだ」なんて唇噛んでたけど、
まあ、そういうなよ、まあひとりくらいはいるよ。
世界はひろいしね・・とJ’PAPA の意味不明なアドバイス。
(J’PAPA は大学時代合コンばかりしていたのを、オイラは知っている)
 image-19.jpeg
静かに動くJ君。 
でも、なにも、してないわけではない。
 これからも
いろいろあるんだ・・・ そしてい、いろいろ生み出すんだ。
                        祝・合格。       
     

「J君の物語 3」へのコメント

師匠に 『J君受験奮闘記その3』の読後感想。
1.J君は世界標準の基礎編を高校生活で習得し自分の世界で意味の無い物に付き合っている時間の無駄と役立たない事を知ったからテレビも携帯もそして自分と同じ志でない同級生にも最小限の接点しか持たなかった これは、オイラは素晴らしい事だと感心。 周りに意味の無い気遣いがどんなに疲れ己のエネルギーを消耗するか体で感じ取っていたのだろう。
2.受験校選択も理にかなった選び方。 行きたくないところへ世間体を考え取り合えづーーー。これは後悔の最大の種。よくぞ、強い意志で乗り越えた。感心!!
2.J君は受験科目選択でも今目の前の事だけを乗り越える為の小手先の小技を嫌った 凄いリスクをものともせずチャレンジした。これぞ、師匠が 高校時代留学先のお母さんに言われた”NO CHALLENGE NO CHANCE”を実践。実証した。それも 寡黙に誰にも言っても意味が無いから言わない態度に敬服。大人だね?。
師匠、J’PAPAに伝えてよ きっと入学したら 大きな壁が目の前に現れることを。1年ぐらいは 学校の授業とか先生とか周りの環境が理想とずれている事 それを乗り越えて欲しい事 その先には、J君が求めていたものがあると信じて進んで欲しい事を。
『ありがとう御座いました』なんて素晴らしい言葉を言う J君は人の気持ちを良くわかる素晴らしい青年である。 こんな 素晴らしい青年が明日に向かって歩みだす 良い時代。家族がまた素敵ですね 必ず伝えてくださいよ!!

はじめまして、国語科の高校教師です。今回のドキュメンタリーの三部作、大変心を動かされました。 私の伝えたいことの 多くをピン・ジーン様が、代弁してくれているので、ひとつだけ。
受験科目以外は興味ないと言う姿勢の生徒は、必ず直ぐに底が見えます。J君の将来が楽しみでワクワクします。職業柄わかります。J君には、ものの本質が見えているんです。 見えていないのは、大多数の周りの方なんです。 ブログ、本当にありがとうございました。

カッコいいなー。わたしはJクン、カッコいいと、思うなー。
ICU、今調べたら、偏差値高すぎて、わたしには無理ー。 Jクンと、友ダチになりたいんだけどなー。
わたしも、来年受験なんだ。志望校は、自分で決めよう。
なんだか 、そんな気になってキタヨ。また、Jクン情報あったら、ハッピーです。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2013年2月16日

         

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