受験シーズンになると思い出す話

受験シーズンになると思い出す話

image-1.jpeg現在、受験シーズン真っ盛りだね! この時期になると思い出す話があるんだ。 それは大阪にある、某塾の先生と、生徒の話なんだ。 オイラこのこの話好きでさ。 
昨夜、リッツの分院長のシゲ君と、トップ会談を、中学の同級生
チカちゃんの店で開いたときにも、話したよ。みんなにも、シェアや(^o^)
 
 ある年の6月、大阪のその塾に、一人の生徒が入ってきたんだ。
彼は中3の6月から塾に入ってきたというのに、ノートは持ってこないし、宿題も、テ
image-4.jpegキストの余白にやってきたりして、しかも、字の上にまた字を重ねたりで、判読不能。
 先生が何度注意しても、そのスタイルは変わらなかった。 
先生も、若かったので、
「そうやって、俺に反抗するきかよ。よし、わかった、じゃあ俺がお前にノートを作ってやるよ!」そういってコピー用紙を500枚束ねて机の上に投げて、「これで文句ないだろう!!」
 
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そうすると、その生徒は、とても嬉しそうに、「あ、ありがとうございます」と。 次に日から、キチンとノートもとるし、宿題もやってくるようになった。ただ、この生徒には、もうひとつ問題があったんだ。毎日同じ服を着ていたので、夏場になってくると、臭い、臭った、これが他の生徒からのヒンシュクをかった。 
「クサイから、こっっちに寄るな」って・・・

そう、もう、みんなも、わかったと思うけど、この生徒、とても貧乏なんだ。 
image.jpeg母親を呼んで、事情を聞いたところ、父親を早くに亡くし、女手ひとつで、ギリギリの家に住んでギリギリの生活で毎日を凌いできたとのこと。

でもこの子の夢はこの塾に入って、勉強すること。
そして関西名門私立K学院(たぶん甲陽学院だと思う)に行く事なんだという。尊敬している人の出身校だとのこと。 
今まで、我慢ばかり子供にさせていたので、なんとかひとつだけでも、母親として、してあげたくて、なんとか切り詰めて、切り詰め
image-5.jpegて、中3の6月から、受験までの数ヶ月分の塾のお金を貯めることが出来たのだと言うんだ。  この若い先生も、なけなしのお金で、
「この塾に入って勉強することが夢だった」なんて言われたら、火がつくさ! しかも、大阪だよ! ハンパやないで・・メラメラ炎は舞い上がる。
先生は生徒に「いや、怒ったりして済まなかった。だけどお前も人が悪いぞ、言ってくれればよかったのに」 『ここに居られるだけで夢のようでした』と、生徒。
 
このときから、先生と生徒は二人乗りのロケットにのったようなもんだ。急発進。
バク進!!!!!!
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image-9.jpeg彼の狙うK学院は超進学校で、彼のライバル達は、中1から塾に来て、しっかり勉強してきた秀才ばかり。  それでも、その生徒はいつも最後まで塾に残って先生に質問攻め。
熱があろうと、何だろうと決して休まない。飯も食わない。トイレも行かない。いってらんない。 先生もその熱意に、キッチリ応えていった。
 秋には、塾生700人中、トップ10に入るまでになった。そして受験。 ・・・・・・・・・・・・・・合格。 母親が、『先生ありがとうございます』と言って涙を溢れさせていた。 しかし 生徒はこう言ったんだ。
「先生・・・
image-13.jpegぼくK学院には行きません 。公立のT高校(たぶん天王寺高校)でがんばります。」 
先生は一瞬、アタマの中が真っ白になった。そしてすぐに全てを悟った。
でも、そんなこと最初からわかっていたことじゃあないか、なのにお前は・・なぜ・・・
それから一度もお互いに連絡をすることもなく3年の月日が流れた。
早いものだ・・・・
その先生は、駅で買った雑誌に掲載された東大・京大合格者一覧の中
image-6.jpegに、その生徒の名前を見つけ、ひとり、喜び、口が震えたそうだ。
  
どんな状況でも、環境をいいわけにする奴はクズだ。 オイラがとても感心するのは、お金がなくても、受験料くらいは出せる。憧れの塾も、数ヶ月なら行けるという。
その可能性に挑んでくる精神
女神ってやつは、そんなヤツが好みなんだ。
 
この話を聞いて、「じゃあもともと、公立行けばいいでしょう、塾なんて行かなくたって、勉強できるでしょう」なんて言う人は、自分がそう言うチャレンジを避けて来た人。
 可能性を自ら放棄し続けた人。
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せめて、半年も、いいからという母親の思い、なんとか力になってやるぞと言う、若き塾講師の情熱、 そして、例え無言でも、結果として、その期待を超えて、倍返し!!  このストーリーに欠けてもいい役者なんて、ひとりも居ないんだ。 オイラはそう思うョ。 

それに、 主役は生徒だけではない。 口が震えるような思いができる先生なんて ザラには居ない。
サポートする側も、サポートと言う土俵上で ひとりの主役・・・・
とても、とても大切なたち位置・・そうでしょう!?

 さてチカちゃんは庖丁人  ・・・切れ味するどいぜ・・・
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P1060664.JPGトップ会談(飲み会かな(^_-))

シャッキと、気持ち良く 呑めたよ・・・  

「受験シーズンになると思い出す話」へのコメント

受験をテーマに、人生論。
可能性に挑んでくる精神のある人には、女神は、見捨てはしない。
そのような人は、与えられるチャンスに感謝し全力を傾注し享受する。
主役は、本人と周りの応援する人たち そんな人たちは 可能性にチャレンジする人に 魅了され何んとか実現させてあげたいと 骨身を削って応援する 応援する人も道楽ではない。
ブログ上の若き講師のような人物と すばらしい母親に巡り合えた この生徒は、多分一生の宝物を手にし きっと 次の若者にもっと素晴らしい事を伝えるだろう。
残念ながら、オイラは これとは 反対の教師に 学生時代の自分そして 親として 子供がお世話になった 教育者に出会い 師といわれる立場の人の生き方ではないのではと 話したことが思い出された。
プラス思考になるような 事は めったに報道されない。わざと 暗くしたいのではないかと思いたくなるような 報道の仕方がはびこっている、
師匠のブログのような明るい話題がきっと日本の中には いっぱい 有るはずなのに 誠に残念な事だ。
『父母恩重経』(ぶもおんじゅうきょう)という文の中には 親の子供に対する素晴らしい事が謳われている。いまわ亡き元薬師寺住職の高田好胤 法相宗管長が読むことを進められたお経? 本で。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2012年2月5日

         

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