ある少年・・と変なおじさん・・

ある少年・・と変なおじさん・・

1216805654_photo.jpgクライアントに、H君という小5の男の子がいるんだ。
 あまりに1つのことに固執してしまうらしく、学校では、特別クラスに入っているという。いわゆる「なんでなんで坊や」なんだね! 
 「なんで、1タス1が2なの?」
「なんで、太陽は燃えているのに、燃え尽きないの?」 
まさに、エジソンの幼き日を彷彿させるんだけど、学校の先生にしてみれば、全然授業が進まない。 
そもそもこのH君の質問に答える知力も無いのが現状だ。 
「そういうものです」って言うのは、H君には通用しないんだ。 
そんなんで特別クラスらしんだよ。
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オイラのクリニックに来ても、とにかく、よく喋る。 昆虫が好きで、好きで、どうしようもないらしく、ファーブル顔負けの詳しさなんだ。 両親も、そんな彼の気持ちを大切にして、北は北海道から、南は沖縄まで、昆虫博物館を彼のリクエストに応じて、出来る限りimage-16.jpeg連れて行ってるんだ。 
 山形の博物館は特に気に入ったらしく一度帰ってきて、次の日にもう一度、行ったなんて話も聞いたよ。 

ただ、お母さんは、とてもH君の将来を心配し、不安な気持ちでいっぱいなんだ。 昨日、「せんせー、忙しいのに、いつも、息子の話に付き合ってくれて、すいません、歯医者さんのときは、黙ってろって、言っているんですけど・・」なimage-21.jpegんて申し訳なさそうに言うんだよね。  
オイラは、言ったんだ。『とんでも無い、H君の話、オイラの知らない小さな虫の世界・・結構楽しみにしているんですよ。』 
「でも、この子は、社会から、異端児image-1.jpegとしか見られてないです。将来が不安で・・」 『えっつ! 昆虫博士でしょう、本人もそう言ってましたよ。 』 
「でも勉強出来ない子なんです、授業が受けれない子なんです・・」  『そですか、でも、H君の目の輝きは、他にいないでしょう・・コッチの方が、大切ですよ。遠藤秀樹さんと同じ目だものな・・』
「エンドウ?・・・だれですか」   

image-8.jpeg今日は、この時の話をするね・・・
 昨日の話だから、ホヤホヤなんだ。

『お母さんね、ラクダのコブの中には、何が入っているか知ってます?』 
「ラクダ?  あれは、たしか脂肪だったかと・・」
『そうですよね! あれは、脂肪で、この脂肪を使えば、ラクダは半年間何も食べなくても、生きていけるらしんだよね。 もっと驚くのは、ラクダは自ら、この脂肪を分解して、その際に水を生成して体内にimage-7.jpeg取り込めるって事なんだよな。』
『要は、ラクダは、半年間水すらイラナイ、自ら水を作りだして生き延びるってわけなんだって!』

「本当ですか、それは初めて聞きました。 凄いですね、ラクダ・・・」そうなると、オイラのところの、キャストたちも、「えー凄い、おもしろーい」  H君も、参戦「ラクダにひっつく虫は・・」などと大盛り・・・
  瞬く間に、ラクダが”時の人”に・・? ”時のラクダ”か(^^;)になったんだ。  
image-5.jpegこれはもちろんオイラの発見したことではなく、動物解剖学者の遠藤秀樹さんが、言ってたんだ。遠藤先生はパンダ博士として知られ、パンダの指が7本あることを発見した人なんだ。 
パンダは竹を食べ易くするため、指を6本、7本と増やしていったんだってさ!
遠藤先生のキャラが最高にいいんだ! もう、オイラがアメリカザリガニ求めて、県内の沼地巡りしていたときと同じ感120717_3_img_01.jpg覚で今も生きてる。 (^^)/   
 ラクダと無縁だった、オイラが、他の人にラクダの素晴らしさを伝える様に遠隔操作しちゃうんだもんな(T_T)。   
  本当に動物が好きで好きで、もうショーもないらしいよ!   本人も、「研究というか遊びというか・・何の役にもたたないんですけどね・・」なんて言ってたけど。 オイラは、それこそ、学者だとおもったよ!
凄いピュア・・  
他の役に立っていると思っているエセ学者の数百倍素敵だ。
image-2.jpeg遠藤先生は人間の進化のし方こそ異常だ
と断言してた。 
ラクダのコブの代わりに冷蔵庫、保存食、パンダの指の代わりに、包丁、シャベル・・・・・なにしろ自分が快適に生きる為なら、地球環境を壊し、結果として もの凄く住みにくい世界を作ってきている。
 ラクダもパンダも自己完結しているのにね、、。
  どういうわけか、このささいな話が、H君のお母さんのツボにはまったらimage-9.jpegしく、「とても、いい話でした、多少、遠いけど、城戸歯科さんにしてて良かった!」って、おいおいソッチカヨ、
でも 思いがけず感謝されてもイラもビックリ!!

  何人も、H君の、旺盛な好奇心を奪っては、ならない。
 
オイラは思う。 彼のような少年こそ、 未来に必要なんだって・・・  10年経っても20年経って、30年経っても 、ズーッと キラキラ光る、H君の目を見ていたい。 image-13.jpeg
 芽をつむようなヤツは、落とし穴に落ちちゃえ!  
  H 君 そのまんまでいいんだ! 
 遠藤秀樹・・東大総合研究博物館教授・・・
24時間動物のことしか考えて無い、メチャクチャ変なおじさん(^_-)

「ある少年・・と変なおじさん・・」へのコメント

H君のような 素晴らしい探究心好奇心の旺盛な人が物凄く少なくなってしまい 異端児扱い とんでもない事  「なんで、1タス1が2なの?」に解答できる人がいるの 答えが1になる現象なんて一杯あるよ 出来立ての2個のお餅をあわせてこねこねしたら1つのお餅になるよね コノ場合は答えは1なんだよ!酸素と水素の2個の元素が結合して水になるなんて正に1タス1は1なんだね 2ではない 勉強て何だろう 全ての学問が全部理解できる事なんだろうか オイラは 一つでも飛びぬけて興味があり 追求する人物こそが 我々の未来を明るい方向に持って行ってくれる人だと思う。匠といわれる人が 小学校や中学校の全ての科目に秀でていただろうか。集団として統率で出来ないからといって特別扱いは それは無い!! 指導者側(学校の先生)に集団をまとめる能力が無い。指導者は 個性を見つけ出し 引っ張り出して 伸ばす事が最も大切な仕事であると思う。 国の方針に黙って着いていくような人物を作ろうと考える文部省の指示通りに育っても 未来の時代に生き生きとは 生きていけない。 相手は 宇宙 それを手玉に取るには
H君のようなキラキラ光るものを持ち続けて欲しい。残念ながら 大半の大人は何処かで大切なものを落としてきてしまっている。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2012年11月7日

         

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